内黒田自然観察会

日 時:令和3年6月30日(水)9:30~12:00 天気:曇 参加人数:16名

コース:池花公園 → 近くの谷津田沿い斜面林 → 手繰川沿いの道 → 内黒田庚申塔 → 西光院(第1次解散) → 市営霊園(解散)

担 当:B班 - 尾澤・栗山・藤吉・森

 

     谷津田近くの斜面林の縁沿いには、植物の花や実などがちょうど目の当たりにするように豊富にあるので、じっくり観察する観察会になるだろうと話し、出発した。公園の裏の斜面の草原では、ネジバナ、ブタナ、ヘラオオバコと観察した。特にヘラオオバコはおしべの上のめしべを見つけ、実ができるまでの一連の変化を観察した。またここでは下見の時には見落としたシロバナマンテマを見つけることができた。用水路には沈水植物のオオカナダモと水生植物のオオフサモが生えていた。その二つの植物の間に2枚貝の殻が見えた。この殻はシジミの殻だと教えられた。この用水路では、シジミがタニシなどとともにまだ生きているらしい。少なくとも特定外来生物のオオフサモだけは取り除いたほうがよいかもしれない。先のワラビ畑のところにオニユリらしいユリが下見の時にはつぼみであったが、今日はすでに咲き終えていた。これは少し残念である。

 田と田の間の道にはハキダメギクとアメリカイヌホオズキが生えていた。このアメリカイヌホオズキとよく似ているイヌホオズキなどの他の種との区別がややこしい。斜面林の林縁では、ニガキがあった。この苦味成分は、「○○胃散」にも使われるらしい。飲みすぎ・二日酔いに効くか、若い頃だったら試したかもしれない。さて、アケビ、ミツバアケビ、ウワミズザクラと春に花咲いた木々には若い実が順調に育っているのを確かめ、いよいよネムノキである。ネムノキの花をみるとおしべが目立つが、めしべはどれだとなり、白い1本を見つけ、花びらはどれだとなると粗末なとてもマメ科とは思われない代物である。つぼみの固まりをみると、1個だけ少しだけ背が高い。これだけが蜜が出て、豆ができるらしい。普段は上の方に花があるなと見上げるだけであるが、今日はなかなかの収穫である。次にクリの若い実を見て、イガの上の白い針状のものが、多分雌花の柱頭であろうと想像し、イガは総苞にあたるのかなと想像した。

 後は手繰川沿いの道に出て、エゴノネコアシのアブラムシを見て、隣のサンカクヅルのつるに実はまたしても見つけられず、内黒田の庚申塔に来た。後は西光院手前で、カラスザンショウの幼木を見つけた。ちょうどアゲハの幼虫がついていた。葉をかじったが、サンショウほどのピリリと辛いほどではないが、程よい辛味を感じた。

 

 梅雨の最中、まずは雨にあわずに実施できてよかった。そして、普段見過ごしてしまうものを詳しく目の当たりに観察できてよかったと思う。(尾澤)