南波佐間の森観察会

日時:2023年5月19日(金)9:30~12:10 天気:曇り 参加人数:17名

コース:旭公民館→みそら1丁目→ちからの森→旭中学校下→南波佐間の森→白い竹赤い花→みそら中央公園→旭公民館            

担当:小澤・荘子・三原・渡辺(幸)・水野(文責)[写真:森]

昨日は非常に暑かった。しかし、今日は午後から雨が降るということではあったが、午前中は曇りのようなので、観察会としては丁度よい天候ではないかと出発した。

出発してすぐ、大きなカヤツリグサがあった。これはカミガヤツリ?シュロガヤツリ?との話になった。カミガヤツリ(パピルス)となったが、放射状に伸びた葉(苞というらしい)がそれぞれ広いので、少し疑問が残った。

近くには沢山のヒメコバンソウが実を付け、ヒラヒラと風に揺れていた。最近持ってこられたと思われる盛り土に多くのヤセウツボが生えていた。これはマメ科の植物に寄生すると聞いていたが、近くにマメ科の植物は生えていなかった。盛り土の中にマメ科の植物の根が残されているのだろうか?これも疑問に思った。

道の脇にはエノキがあり、葉にはエノキハトガリタマフシが沢山ついていた。中にいるエノキタマバエの幼虫を確認して更に進むと、林の下にニガクサがあった。この花は下唇がベローンと跳びだすような特徴的な花のようだ。8月頃に咲くとのことなので、見に来ようかな?

団地の民家にはクワ、グミ、ウメ、ユスラウメなど色々な植物が実を付けていた。団地の端は崖状になっていて、下にはホタルの発生する休耕田が広がる。斜面には厄介物と言われるオオキンケイギクが一面に咲き、その中にハクチョウソウ、コウゾリナなどが花を付けていた。

ソメイヨシノのサクランボがあったので口に入れてみたが、二度と食べたいとは思えない味だった。ちからの森の細道では、フジが絡みつき絞め殺されそうなスギの木、コマユバチに寄生されて体全体に繭を付けたタケカレハの幼虫、まだ咲き残っているササバギンランを見つけるなど、声を上げるものが多くあった。

南波佐間の森へ向かう林縁には、クサヨシ、マスクサ、クサナギオゴケ、キクバドコロ、エゴノキ、ツリバナ、マユミなどが花を咲かせ、実を付けたりしていたので、あちこちに気を引かれて忙しかった。

ここまでで大分時間を過ごしたので、急いで南波佐間の森へ向かった。ここでは芽を付けたオオバノトンボソウやヤマユリが迎えてくれた。様々な実生の植物も見られ、実生の同定は難しいと感じた。

丁度食べごろの実が付いたサンショウがあったので、ピリッとした味を皆で味わった。ちょうど遊びに来ていた小さな子供たちと話をし、色々教えてもらった。帰り道では、隣同士にクスダマツメクサとコメツブツメクサの群落があったので、比べて観察できた。

 ここにはマツバウンランがたくさん生えて、花を咲かせていた。公園ではロウバイの実を切り、果肉がほとんどなく、内部は数個の大きな種で占められていることを確認した。少し蒸し暑かったけれど、学ぶことが多い観察会だった。